違和感をアンテナに、共感を推進力に、

「自分が著者のテーマに対して違和感を持ったら、その違和感をアンテナに、共感できるとしたらその共感を推進力に読み進んでいくのです。(P69)」




―カン、カン、カン、カン。


踏み切りで電車を待つとき、

いつもより一歩、遮断機に近づいてみた。

特に何を考えるでもなく、ただ何となく近づいてみた。

電車が通り過ぎる瞬間、

電車が生み出した風に吸い込まれてしまいそうになって、

思わず身を引いてしまった。

自分よりも格段に速いスピードで突っ走るものに接近すると、

どうしても引きずられてしまうのだ。


最近、

集団の持つパワーに恐怖を覚えるようになった。

ライブハウスとか、スポーツ観戦とか、

あの熱狂的な集団のパワーが怖い。

自分の足場がしっかり固まってないと、

しっかり地に足をつけていないと、

ついつい飲み込まれて集団に同化してしまいそうな気がする。


私の立脚点を、私はまだ確信できない。

だから、自分より早く走るものに近づけない。

その風に巻き込まれない自信がつくまで、一歩下がって自分の身を引く。

それが今の私にとっては適切な判断だろう。


立脚点をどのようにして固めていくのか。

その過程で重要になってくる概念が

齋藤孝氏の言う“身体感覚”だと思う。

自分が何を快いと感じ、自分が何を好しとするのか。

日々の生活の中で自分の身体感覚を意識することが、

自己の立脚点を定めることにつながる。

そして、自分の身体感覚を道しるべに、

色んなものや色んな考え方に触れて、

それを自分の中に取り込んで理解していく中で、

自分の色を濃く、自分の存在を密にしていきたい。


そこから先どうしていくかは、まだまだ今後の課題に・・・

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齋藤孝の速読塾―これで頭がグングンよくなる!

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